認知症改善法の中にみるカウンセリングの基本

くれたけ心理相談室 京都支部の山田と申します。

これまで「認知症は治らない」と言われてきましたが、最近では「完治はしないが改善する」という認識が広まりつつあります。
私はこれまで認知症は改善すらしないと思っていたのですが、改善方法があることを知り、父が認知症ということもありその改善法を学び始めました。
そして認知症改善方法の中にカウンセリングとの共通点が多いことに気が付きました。まとめてみましたのでカウンセリングにおいて基本的なことの確認にしていただけたらと思っています。

1.改善させるために最も大切なこと 

それは、絶対に改善すると信じて治療すること。
私たちカウンセラーもクライアントさんの乗り越える力を信じて対応しています。

 

2.マインドセット(改善させる人になるための)

〇愛情がある(厳しさ7、やさしさ3)
〇言い訳をしない
〇諦めない
〇知識をつけようとするマインド
〇技術をつけようとするマインド

上記すべてカウンセラーとして大切だと感じました。ですが、愛情の厳しさとやさしさの割合についてはもう少しやさしさ重きでもいいのかなと個人的には思います。

 

3.認知症改善に必要な○○療法

改善には、原因療法対症療法の二つがある。
原因療法…原因に対するアプローチ
対症療法…目の前の症状に対してのアプローチ
患者さんによって二つの治療法のバランスは異なる。
例えば「眠れない」というクライアントさんに対して、眠れない原因に対するアプローチも必要ですし、一方で眠れない症状に対してのアプローチとして今夜眠れる方法をいくつか提示して選んでやってもらうことも必要です。

 

4.原因治療において

まずは原因をしっかり考えてそこに対する治療をする。
カウンセラーは問題の原因を多くの可能性をもってしっかり追究する必要があります。決して原因を自分で決めつけたり、先入観をもったりしてカウンセリングを進めてはいけません。

 

5.患者さんの反応をみて治療

患者さんがやりたくない治療をすると返って症状は悪化する。
当然のことですが、クライアントさんがやりたくない、乗り気でないワーク等は逆効果。それ以前に、やってくれるような信頼関係を築くことが最優先です。

 

山田真智子カウンセラー

まとめ

人と心は切っても切れない関係ですので、人に関することを学べば心の領域が必ず絡んできます。人を相手にする仕事であれば、カウンセラーだけでなく全てに共通することかもしれません。コミュニケーションに置き換えても通ずるものが多いです。ご自身の身近なことに置き換えてみるのも学びにつながるかもしれません。何か少しでもお役に立てたら幸いです。

参考資料:日本認知症リハビリテーション協会より

 

くれたけ心理相談室 京都支部 山田真智子
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